1984 年 34 巻 1 号 p. 62-68
栽培タバコの Nicotiana tabacum L. および Nicotiana rustica L. からそれぞれ3品種を供試して一定面積当たりの播種粒数を50,100,250および500粒として播種密度を変えて発芽率を調べたところ,全系統について,高密度播種条件では種子間の競争が著しく,発芽率が低下し,負の密度反応が見られた。 一方種子の大きさを指標として,小粒種である Nicotiana tabacum L. と大粒種である Nicotiana rustica L.をそれぞれ3品種用いた9組合せの実験区を設け,種子数を同数(それぞれ250粒)の割合で混合播種することにより,全体の発芽数の増加が8組合せの区で認められた。この場合,種子の大小は両種間の相互作用とは直接に関係しなかった。