育種学雑誌
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イネの三次三染色体植物の作出
野々村 賢一吉村 淳川崎 努岩田 伸夫
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1994 年 44 巻 2 号 p. 137-142

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抄録
三次三染色体植物は正常の染色体組に加え,転座染色体を1本過剰にもつ異数体であり,多くの植物で細胞遺伝学的な材料として用いられている.三次三染色体植物を利用することにより,各標識遺伝子の座乗染色体腕や,動原体の位置,そして連鎖地図の方向を明らかにすることが可能となる.本実験ではイネの三次三染色体植物の作出を試み,その同定を行った. イネの三次三染色体植物を作出する方法として,組織的な三系交雑,すなわち〔一次三染色体植物/相互転座系統//正常二倍体〕を行った(Fig.1).花粉親である相互転座系統には一次三染色体植物の過剰染色体に一致する染色体が転座しているものを用い,そのF1から転座ヘテロー次三染色体植物を選抜して正常二倍体を交配した(Table3).選抜は三系交雑F1での形態を調査して行った(Table4).選抜個体は,自殖次代の分離調査と減数分裂期の染色体対合様式の観察により三次三染色体植物として同定した.
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© 日本育種学会
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