抄録
足立区の区小研学校図書館部からの「飛び出す絵本」に関する講演依頼を契機に、実際に参加者がPOP-UPの仕組みを体験することで、理解が深まると考え、美術教育に苦手意識を持つ教員に対する簡易に制作できるPOP-UP型紙キットを開発し、このキットを使用した講演会とワークショップを実施した。今回制作したPOP-UP 内裏雛は、白いケント紙と茶色のクラフト紙を用いて、少ない型紙数で内裏雛を制作した点が特徴であり、立ち上がりの斜め折り構造によって、ページを開く過程で登場する複雑な機構が強調されている。雛の顔部分は固定されているため、立体的な効果がさらに引き立たされている。