遺伝子やタンパク質から遅れて糖鎖の生物学的な役割が重要視され、様々な実験データが蓄積されてきた。糖鎖とそれに関わる細胞や分子が生体内の多岐に広がっており、糖鎖を網羅的に解析するグライコミクスは、ゲノミクス、トランスクリプトミクス、プロテオミクス、メタボロミクスなどオミクス研究に並び、生命の解明に必要とされる。グライコミクスにおける糖鎖インフォマティクス研究では、糖鎖を扱う情報や解析するツール、データベースなどのリソースがここ20年で発展してきている。最近利用されている糖鎖構造の表記法やこれらの糖鎖情報を解析するために開発されてきたリソースについて紹介する。また、国際的に連携が行われているポータルサイトにより様々な糖鎖関連データベースが統合されている。これらの主なものについて紹介する。