2019 年 10 巻 1 号 p. 40-42
【症例】31歳,女性。自殺企図にてCarbamazepine(CBZ)200mgを20錠(4,000mg)内服。来院時,GCS:E2 V2 M2,血清CBZ濃度が27.3μg/mLが高値であり,急性CBZ中毒診断で入院となった。翌日の血清CBZ濃度が36.4μg/mLとさらに上昇し,意識障害の遷延もあり,前希釈On-line HDFを導入した。前希釈On-line HDF施行後,血清CBZ濃度は19.1μg/mLに低下,意識障害の改善も認められた。前希釈On-line HDFは,総透析液流量を増やすことで遊離型血清CBZの除去を維持しつつ,大量濾過による大分子量物質の除去により,蛋白結合型CBZの除去も増加させることができると推察され,拡散と濾過によるCBZ除去の相加・相乗効果が期待できると考えられた。急性CBZ中毒に対して,血清CBZの除去および早期の症状改善に,前希釈On-line HDFは寄与していると考えられた。