2019 年 10 巻 1 号 p. 46-50
集中治療領域で欠かせない治療の一つとして急性血液浄化療法が多くの患者に施行されているが,患者は長時間にわたって活動範囲の制限を強いられることになり,患者のストレスは増大する。そのなかで,看護師には患者の早期回復につなげる看護が求められるため,当院集中治療部では患者の苦痛緩和と日常性の回復の二つを柱とした看護を提供し患者の早期回復を目指している。急性血液浄化療法を施行する患者への看護の実際から,看護に求められる視点は身体的側面を基盤として心理・社会的な側面,機器管理の三つの視点から「疾患を抱え,治療を受けるその人」を捉えること,患者に寄り添い些細なサインからその背景にある意味や意図を探求しアセスメントに活かし早期回復に向けたケアを実践することであると考えられた。