持続的血液浄化療法における回路凝固予測因子の特定と,それらを用いた回路凝固予測法の有用性を検討した。2017年4月~2018年1月の期間中,敗血症もしくは敗血症性DICに対してAN69ST-CHDFを施行した27件を対象とした。回路凝固予測因子の同定に24時間以内に回路凝固を生じた群を凝固群,その他を非凝固群と分け比較した。トロンビンアンチトロンビン複合体(thrombin-antithrombin complex:TAT)とプロトロンビンフラグメント1+2(prothrombin fragment 1+2:F1+2),AKIN分類で両群間に有意差を認めた。TAT,F1+2は回路凝固を予測し得る因子である可能性が示唆された。