2020 年 11 巻 1 号 p. 73-76
【背景】救命が見込めない病態に陥った場合,CRRT継続が死までの時間を延長させ,必ずしも患者・家族の意思や希望に沿った治療とならないことがある。CRRT終了に関して検討した。【方法】ICUに7日以上在室したCRRT施行例のうち,死亡退室症例に関して,CRRT終了のタイミング,終了から死亡までの時間などを検討した。【結果】死亡症例65例のうち,死亡前にCRRTを早期終了した症例は17例(26%)で,病態についての多職種カンファレンス後に家族へ説明し,同意を得た上でCRRTを終了した。終了から死亡までの時間は201分(中央値)であった。【考察とまとめ】人工呼吸器や補助循環装置とは異なり,CRRT終了によって即座に患者が死に至ることは少ない。しかし,病態の悪化をCRRTで制御している場合,CRRT終了が死までの時間を規定する可能性は否めない。終末期と判断した場合,救命できない可能性を早い段階で提示し,家族が十分に納得する時間が取れるよう配慮するべきと考えられた。