2024 年 15 巻 2 号 p. 111-114
CKRTにおいて返血側エアートラップチャンバ(venous chamber:VC)は血液凝固が多い部位であり,その要因の一つに血液滞留があげられる。今回,血液滞留因子である血液流量(QB),補充液流量(QS),液層分離の3点に着目し,垂直流入式VCの血液滞留に与える影響について検討を行った。VCはJCH-55X2-CHDF-2(ジェイ・エム・エス社)を使用した。評価項目として,QB(80,150mL/min),QS(0,0.3,0.6L/hr),液層分離(あり・なし)に分類し,計12通りで検討を行った。QBはVC中部と下部の攪拌効果が強く,高QBは低QBより滞留を軽減した。QSの使用は,希釈とVC液面への滴下衝撃の効果によってVC上部の滞留を軽減した。液層分離は,VC液面への滴下衝撃を軽減するが,血流の旋回力に好影響を与えた。高血液流量,補充液の使用,液層分離の併用は垂直流入式返血側エアートラップチャンバ全体の滞留を軽減する。