日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
原著
CKRT回路のチャンバー設計の違いがVチャンバー内の流れに与える影響を数値流体力学の視点から評価する
清水 弘太山田 格森山 和広加藤 稚菜栗山 直英原 嘉孝中村 智之森西 洋平西田 修
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2024 年 15 巻 2 号 p. 115-121

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抄録

【はじめに】CKRT回路のVチャンバー内の流れを数値流体シミュレーションを用いて可視化し,チャンバー設計の違いがVチャンバー内の流れに与える影響を評価した。【方法】作動流体を33%グリセリン溶液,流量を150mL/minとし,容量15mLで設計したVチャンバー内での流れを数値計算により可視化した。Vチャンバーの流入方式とフィルターの有無を検討項目とし,各計算結果を流線図と速度コンター図により図示した。【結果】水平流入方式ではフィルターの有無にかかわらず作動流体は旋回流で流れ,Vチャンバー下部ではフィルターの整流効果が確認された。垂直流入方式では作動流体流はチャンバー底部で跳ね返った後,Vチャンバー中央付近まで上昇し,再度下降しながら流出口へ流れた。またフィルターの有無にかかわらず,チャンバー上流では停滞が生じていた。【結語】今回の数値計算では,水平流入方式+フィルターありがVチャンバー内全体で淀みなく流れる設計であった。

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