日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
原著
持続的血液浄化法におけるテイコプラニンの薬物動態変化
ポリメチルメタクリレート膜・ポリスルホン膜での吸着率の比較検討
道越 淳一入江 利行宮脇 宏丹生 治司
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2012 年 3 巻 1 号 p. 25-28

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抄録

テイコプラニンはタンパク結合率が90%であり,濾過・透析ではほとんど除去されないと考えられている。しかし持続的血液浄化法施行中に,テイコプラニンの有効血中濃度を維持できない症例を経験した。濾過・透析以外の排泄経路として膜表面への吸着が考えられるため,ポリメチルメタクリレート膜およびポリスルホン膜の2種類の膜を用いて実験を行った。その結果,ポリメチルメタクリレート膜およびポリスルホン膜に吸着性が認められ,ポリスルホン膜に比べてポリメチルメタクリレート膜では吸着率が高い可能性が示唆された。

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© 2012, 特定非営利活動法人 日本急性血液浄化学会
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