2018 年 9 巻 1 号 p. 23-27
持続的血液浄化療法は救急・集中治療で循環動態が不安定な尿毒症,肝不全,敗血症などの病態改善に有用な治療法である。使用される血液回路は,長時間安全に施行できるだけでなく災害時にも安定して供給される必要があり,統一した安全規格が必要である。2012年に日本臨床工学技士会から「持続的血液浄化療法continuous blood purification therapy (CBP)装置・回路の安全基準についての提言 (Ver.1.01)」が提案され,回路は7項目の安全規格が示されたが現在も各製造会社の独自規格で製造されている。今回,2種類の回路を対象にして安全規格7項目の充足の検証と,追加でプライミングボリューム,ポンプセグメント部回路耐用時間,静脈側回路アクセスポート位置,抗凝固薬注入ライン位置の4項目の相違の検証を行った。安全規格7項目を充足する回路はなく,追加4項目も2回路間で異なった。将来,提言の普及と標準規格の装置・回路への改良が望まれる。