日本生物学的精神医学会誌
Online ISSN : 2186-6465
Print ISSN : 2186-6619
薬物依存の神経生物学的基盤
土田 英人
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 21 巻 1 号 p. 33-38

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抄録
今日わが国では,薬物の多様化と薬物乱用の低年齢化が認められ,その問題は医学モデルのみに留まらず,社会経済や政策などの領域とも広く関わりを持っている。覚せい剤や PCP などは,統合失調症の疾患モデルとして解析が進められており,これらを手掛かりとした統合失調症の病態・病因の解明が期待される。本稿では,薬物依存の共通の基盤のひとつである脳内報酬系と,分子レベルでみた依存の形成過程について概説する。
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© 2010 日本生物学的精神医学会
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