日本生物学的精神医学会誌
Online ISSN : 2186-6465
Print ISSN : 2186-6619
ブレインバンクの実現に向けた法的・倫理的課題
辰井 聡子
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 21 巻 2 号 p. 121-125

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抄録
法的・倫理的課題をクリアしてブレインバンクを実現する最良の方法は,研究者自身が自主的に倫理指針を作り上げることである。科学研究における法的・倫理的課題は,①研究参加者等の権利・利益を侵害しないこと,②参加者・一般社会との信頼関係を保つことの 2 点にほぼ尽きる。これらはいずれも研究を遂行する者自身の課題であり,研究者が積極的に取り組むことで初めて信頼が確保される。本稿では,とくに①のための基礎として,死体由来試料の法的地位,研究利用の要件について法学の立場から検討を加える。
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© 2010 日本生物学的精神医学会
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