日本生物学的精神医学会誌
Online ISSN : 2186-6465
Print ISSN : 2186-6619
養育環境の修飾によるうつ病動物モデル作成の可能性について
森信 繁
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ジャーナル オープンアクセス

2011 年 22 巻 2 号 p. 103-108

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抄録
近年のげっ歯類を用いた研究から,幼少期の不遇な環境は,成長後のうつ病発症感受性亢進など,ストレス脆弱性の形成に密接に関与することが分かってきた。本稿では筆者らが行ってきた養育環境とストレス脆弱性の研究を,①母子分離,②産褥期うつ病モデル,③概日リズムの変動,という3つの不遇な養育環境に分類して紹介する。同時に離乳後の豊かな環境の及ぼす,不遇な養育環境によるストレス脆弱性に対する修復効果も合わせて紹介する。
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© 2011 日本生物学的精神医学会
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