統合失調症の疾患モデル動物の評価には,行動の変化を解析することが多いことから,行動解析法の妥当性の検討が必要である。疾患モデルとして遺伝子操作マウスは有用であるが,異なる研究室からの解析結果の再現性が課題であり,その解決は容易でない。例えばモデル動物の運動量評価のためには遺伝背景等を同一条件とし,かつ実験方法が同一であることが望ましい。本稿ではコンジェニック系統のドーパミン受容体遺伝子変異マウスを用いて,ホームケージにおける運動量・摂食量・飲水量の解析方法について我々が開発した実験方法を紹介する。今後,統合失調症の疾患モデル動物の新たな行動解析の方法として評価することを考えている。