抄録
大規模な遺伝子関連解析により疾患遺伝要因の解明が進み,精神疾患も含む多くの疾患に関連する遺伝子多型/変異に,民族の多様性が大きく影響することが明らかとなった。わが国の個別化医療の実現には,日本人の試料・情報を収集するバイオバンクの活動が不可欠である。東北メディカル・メガバンク計画のバイオバンクは,ゲノムコホート研究参加者15万人分の生体試料と情報を保有し,疾患例を対象とするバイオバンクジャパンやナショナルセンターバイオバンクネットワークなどと共に,わが国の代表的なバイオバンクの一つである。これらバイオバンクの試料(DNA,血清・血漿・尿,血液細胞,組織等)と情報(コホート調査情報,臨床情報,ゲノム等の解析情報等)は,ゲノムワイド関連解析,遺伝子機能解析,バイオマーカー探索,遺伝薬理学,免疫,ストレス応答,治療薬探索など,個別化医療の実現をめざした多様な研究に利用されている。