抄録
新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、高齢者の精神的安定や身体的フレイルの予防・改善に向けてタブレット端末等を用いたICTによるオンライン支援が、家族や友人との交流支援、リハビリテーション、健康観察など様々な用途・手法で試されている。変異株の遷移による感染者数の拡大・減少が長期にわたり繰り返される可能性は否定できない。外出・運動機会の減少と不安や孤独によりフレイルの進行や認知能力の低下から、高齢者をどのように守るかは引き続き、大きな課題だ。オンラインによる支援は試行段階から日常的な高齢者支援のインフラ化を視野に入れるべき段階にある。このため2014年から在宅療養者に対する複層的なオンライン支援の実装・拡充に取り組んでいるヘルシンキ市(フィンランド)のサービス提供責任者、開発事業者へのインタビュー、および日本国内でオンライン支援を行なっている介護施設、訪問看護ステーションのオンライン支援責任者へのインタビューを通じて、高齢者のオンライン支援に関する留意点を整理した。