高齢者のケアと行動科学
Online ISSN : 2434-0553
Print ISSN : 1880-3474
高齢者が担い手になるオンライン社会参加モデル
日下 菜穂子下村 篤子上田 信行
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2021 年 26 巻 p. 57-72

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抄録
高齢者の社会的孤独を防ぎ,生涯を通じて社会との関わりが続くつながりが,個人と社会のwell-beingに重要である。本稿では高齢者と大学生が,自分たちの暮らしをよくするという目的を共有して協同するコミュニティモデルのデザインに取り組んだ。そのために,オンラインで行う3回のワークショップを実施し,高齢者が自らコミュニティの担い手に変わるプロセスを支援した。実践の振り返りから,高齢者が担い手になるコミュニティのデザインモデルの提案とこのモデルの活用可能性を探ることが本稿の目的である。実践した3回のオンラインのワークショップを経て,参加した高齢者がオンラインのグループ活動を立ち上げ,現在もその活動が続いている。このオンラインワークショップの活動を認知的徒弟制モデルと照らし合わせながら3要素に分類して可視化した。その結果,心理的安全が担保され,共通の目的が明確になる環境において,コミュニティの参加者相互の助けやアドバイスを求める協同が自然に起こり,関係性が深まることがわかった。高齢者が担い手になるオンライン社会参加モデルにより,主体的な参加を促し,心理的負担なく支え合えるコミュニティが実現できる可能性が示された。
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© 2021 日本老年行動科学会
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