臨床化学
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ビリルビンのジアゾカップリング反応で生成する2種の反応中間体の分離とその化学反応性に関する研究
鈴木 優治坂岸 良克
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1993 年 22 巻 1 号 p. 49-56

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抄録
ビリルビンのジアゾカップリング反応で生成する2種の反応中間体の分離とその化学反応性について検討した。反応溶液からクロロホルムで抽出分離した反応中間体は薄層クロマトグラフィにより化学反応性が等しい419nmと415nmに吸収ピークを有する反応中間体IおよびIIに分離された。ビリルビンIIIαおよびXIIIαのジアゾカップリング反応で生成した反応中間体のRf値との比較から, これらの反応中間体はRf値の大きい反応中間体Iがエクソ型 (エクソビニール) ジピロール, Rf値の小さい反応中間体IIがエンド型 (エンドビニール) ジピロールと考えられた。
また, 反応中間体1およびIIの生成比率は1: 1と考えられたが, これらの物質のジアゾカップリング反応で生成したアゾ色素の吸光度には著しい差がみられた。この反応で2種の反応中間体が生成することから, ビリルビン分子の開裂は分子中央の橋状メチレン基と両側のピロール核との間で起こるという従来の説を裏付けることができた。
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© 日本臨床化学会
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