臨床化学
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蛍光検出高速液体クロマトグラフィによる尿および全血中ウロポルフイリンの同時定量法
岡 達小林 邦夫平内 三政五十君 裕玄内田 清久
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1993 年 22 巻 4 号 p. 252-257

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抄録
カラムスイッチング方式を用いる蛍光検出逆相系高速液体クロマトグラフィによる尿および全血中ウロポルフィリン (UP)-I, -III (+IV) の同時定量法を設定した。本法による尿中UP測定の同時, 日差再現性 (CV) はそれぞれ1.6-2.0% (n=21), 4.9-5.7% (n=7), 全血の場合, それぞれ5.8-5.9% (n=6), 9.4-9.9% (n=6) であった。尿, 全血中UPの回収率は, それぞれ100-112%, 91-94%であった。本法の検出下限は2ng/mlで, 尿中UPの測定には十分であった。全血中UP濃度は尿に比べてさらに低いが, ポルフィリン血症患者の全血中UP (10ng/ml<) の測定には十分な感度であった。本法はUP-I, -III (+IV) を高精度に同時定量できるので日常臨床検査法として有用である。
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© 日本臨床化学会
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