臨床化学
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高速液体クロマトグラフィによる全血中ニコチン酸測定法の改良
野津本 茂小林 邦夫平内 三政五十君 裕玄内田 清久
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1993 年 22 巻 4 号 p. 267-272

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抄録
カラムスイッチングシステムを用いるUV検出高速液体クロマトグラフィによる全血中のニコチン酸測定法を設定した。全血中のニコチン酸アミドは, 10mol/l水酸化ナトリウム液を加えて100℃, 50分間の加熱でニコチン酸へ転化した。反応液を塩酸でpHを2.3に調整したのち, ニコチン酸をBaker bond spe octadecyl-カラムに吸着させ60%メタノールで溶出し測定した。検出限界は0.5μg/ml全血であり, 全血処理試料溶液中のニコチン酸は室温, 室内光下で25時間安定であった。濃度6水準のニコチン酸アミド添加全血からの平均回収率は89%であった。本法の日内および日間変動 (CV) は全血で4.4% (n=10) および6.7% (n=5) であった。
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© 日本臨床化学会
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