臨床化学
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新規耐熱性組換えウリカーゼを用いた液状尿酸測定試薬の開発
浅野 茂樹山本 和巳手嶋 眞一菊地 俊郎川村 良久
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1994 年 23 巻 3 号 p. 214-220

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抄録
生化学診断薬は, 従来, 凍結乾燥された酵素バイアル等とその溶解液から構成されていたが, 近年, 調製不要な液状試薬への動きが急速に高まってきた。しかし, 試薬構成成分である酵素, 補酵素, 基質等の液状条件下での長期安定性に課題がある。このたび, Bacillas sp.TB90株由来の新規な耐熱性ウリカーゼ (EC1.7.3.3) を用い, 液状尿酸測定試薬を開発した。Bacillus属耐熱性ウリカーゼは, 従来より広く利用されていた酵母Candida属由来のウリカーゼに比較して, 至適pH領域が広く, 耐熱性にも優れた特性を有する酵素である。しかし, 本酵素の生産性は低く, 診断薬への適用化には課題があった。われわれは遺伝子組換え技術を用いて, 診断薬原料酵素としての生産技術を確立した。
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© 日本臨床化学会
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