抄録
1.13名 (28~40歳) のヒト精液を用い, 精液中の組織プラスミノーゲンアクチベーター (t-PA) と精子数および精漿中のタンパク質量との相関関係の検討を行った。
2. ヒト精液量は1.8mlから6.6mlに分布しており, 平均値は4.1±1.6ml (mean ±SD) であった。精漿中のタンパク質量は7.2g/l~59.4g/1に分布し, その平均値は 22上3±13.6g/1であった。
3. 精液中のt-PA抗原濃度は0.145~1.650g/lに, その精液中の総量は0.370~ 9.900μgに分布することが明らかになった。またそれぞれの平均値は0.466±0.391g/l (mean±SD) および2.194±2.531μgであった。
4. 精漿中のトPA抗原量と, 精子数および精漿中のタンパク質量との間には良好な相関性が認められることが明らかになった。