2020 年 1 巻 J1 号 p. 508-513
現在の河川の点検は,目視を基本とした定性的な管理が行われているため,定量的かつ合理的な点検手法への転換が求められている.この問題を受け,筆者らはAIを用いた護岸のひび割れ検出に取り組み,これまでに自動検出の可能性を示した.
そこで本論文では,AI検出結果の幅をピクセル単位で計測する手法と,SfM解析によって空間解像度を統一した画像生成技術を併用することで,ひび割れ幅を実寸で自動計測する手法について検討した.その結果,本手法によって従来の人手の作業では困難であった網羅的なひび割れの計測が可能となった.