2020 年 1 巻 J1 号 p. 9-15
近年,ディープラーニングに代表される人工知能技術が急速に発展してきており,様々な分野において活用がなされはじめ,またその性能・威力について知られてきている.特にディープラーニング技術に代表される教師あり機械学習技術の発展がめざましく,土木工学分野での活用が期待されているが,しかし他分野と比較しても実用化が着実に進んでいるとは言い難い.本稿は,土木工学分野として今後取り組むことが望ましいと考えられる分野について方向性を示すために,インフラ維持管理分野を例として,特にデータに着目し,データの統合・蓄積のためのデータプラットフォーム,データ収集のための計測自動化,データと知識との連携方法について,展望を述べたものである.