2021 年 2 巻 J2 号 p. 517-527
近年,高精細なカメラ撮影画像を用いた土木構造物の損傷の発見や記録,画像診断等の活用に対する期待が高まっている.しかし,このような高精細画像の活用のためには,画像と構造物上の位置を対応付けて管理し,さらに,変状/損傷記録と構造諸元や周辺の地質等の関連情報を参照可能なように適切に管理することが重要である.本論文では,トンネル構造物を対象として位置に基づいた多種多様なデータの統一的な管理と活用を実現するための重畳表示・管理システム,および, 1)シームレスに異種データを重ね合わせ表示するための重畳表示ユーザインタフェース, 2)各種関連情報の重畳表示・管理のためのデータ形式, 3)関連データの管理のためのデータベースの各構成要素について提案する.