AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
ディープニューラルネットワークを用いたコンクリート橋における変状箇所検出の一検討
平田 憲嵩中村 和樹和泉 勇治子田 康弘
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 2 巻 J2 号 p. 568-577

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抄録

建設後 50年を超えた橋梁は年々増加傾向にあり,点検技術者の減少や維持・管理費に占める点検費用の割合が多いことから,定期点検の効率化や新技術の導入が喫緊の課題である.近年,土木分野においても,機械学習の 1つであるディープニューラルネットワーク(DNN)を適用することは,点検効率化を実現する有効な手法として考えられる.本研究では,機械学習として DNNを適用したコンクリート橋の変状検出器となる学習モデルを構築する.学習モデルは福島県が実施した道路橋点検結果の状況写真をトレーニングデータとし,構築される学習モデルは交差検定法によりコンクリート部材の変状の検出精度を評価した.本研究で構築した学習モデルの分類結果から,総合精度は 56%〜62%となった.また,トレーニングデータ数の増加に伴う各クラスの分類精度が高くなる傾向が見られた.

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© 2021 公益社団法人 土木学会
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