2021 年 2 巻 J2 号 p. 661-670
排水性舗装は,劣化初期では路面変状が現れ難く,路面に変状が確認されると,比較的短期間でポットホールなどの路面損傷へと進展する.3年ごとに実施する路面性状調査では,発生予測は不可能であり,劣化進行に影響する要因も明らかではなかった.著者らはこの課題に対して,解析の自動化により高頻度測定を可能とした簡易路面調査技術を開発し,路面の局所的な沈下量と舗装の表面凹凸によりポットホールの発生リスクを評価する新たな手法を提案した.本研究では,定期測定した高頻度の測定データから発生予測手法について検討し,これまで未解明であったポットホール発生に影響する要因を特定した.また,測定データとピンポイント気象情報を用いて将来予測を行い,効果的な補修時期について提案した.