2022 年 3 巻 J2 号 p. 215-222
日本海沿岸は世界有数の豪雪地帯であることもあり,豪雪の気象学的要因についての研究は積極的に行われている.日本海寒帯気団収束帯(Japan sea Polar air mass Convergence Zone; JPCZ)に起因する,短時間で局所的な強雪は,高速道路上の安全および運用管理上,影響が大きい事象である.このような事象は,現象の継続時間が短く現象の空間スケールが小さいため,従来の気象予測モデルでは再現および予測が難しい.本共同研究では,北陸自動車道に研究対象区間を定め,気象衛星やX 帯気象レーダー(EAGLE レーダー)等の観測データを初期値とし,かつ学習を行って,降雪予測システムを構築し,高速道路上の除雪作業の最適化に繋げることを目的し,研究を行った.