2022 年 3 巻 J2 号 p. 551-557
近い将来発生が予想される巨大津波に向け,既存の防災教育を強化・改善を求める声が大きくなりつつある.自然災害を仮想的に体験出来るVRは,市民の防災意識醸成に極めて有効であることが実証されつつあり,現実と仮想を重畳した新たな防災教育コンテンツが期待されている.しかし,都市部を模した仮想空間の創造には、構造物の写実的なテクスチャをマッピングする必要があり,莫大な人的・時間のコストを要する.ここで,Wangらが提案したpix2pixHDは,教師画像及び,ラベルデータ,物体境界データを学習することによって,高解像度の写実的な画像を生成出来ることが示された.本研究では,このpix2pixHDと他の類似領域で学習したネットワークを転用する転移学習を用いて,日本国内の限定的な画像データから,日本国内の都市域テクスチャマッピングを実施した.