2022 年 3 巻 J2 号 p. 661-667
道路路面の冠水の予測が可能となれば,道路利用者は合理的な経路の選択に,道路管理者は効率的な道路の管理に役立てることができる.本稿では,さいたま市に設置された道路の水位計と国土交通省のレーダ雨量計から得た観測データを説明変数とし,道路の将来の水位を目的変数として,重回帰分析とニューラルネットワークによってそれぞれ予測モデルを作成した.これらを用いて3年間の観測データに対して予測の評価を行った.また,低水位のデータで構築した予測モデルを,台風19号を含む2019年10月のデータに適用し,未知の高水位に対する有効性を評価した.