AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
猛禽類調査における挙動検知システム構築への取り組み
林 佑亮三上 卓増原 碩之
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2023 年 4 巻 2 号 p. 128-134

詳細
抄録

各種インフラの開発事業における環境影響評価の一環として,猛禽類の繁殖状況が調査されている.猛禽類調査は,目視による定点観察が一般的であるが,近年は営巣木に設置したビデオカメラによる巣内の監視調査も普及している.ただし,映像確認時間の短縮化や専門的な技術者の確保が課題である.

そこで著者らは,簡易かつ迅速な繁殖状況の把握を行うため,画像認識を用いたオオタカ(Accipiter gentili)の挙動検知システムの開発を試みた.まず,巣内の映像からオオタカの画像データを抽出した.次に,造巣,抱卵,給餌の3パターンに分類し深層学習を行い,挙動の自動検知のための AI モデリングを行い,その結果,ある程度満足いく精度でオオタカの挙動を把握することができた.加えて,更なるDX化を図るために,ダッシュボードを整備し,迅速に挙動把握できるシステムを構築した.

著者関連情報
© 2023 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top