GPSに基づくVVoBを補正するAIの可能性検証
2023 年 4 巻 2 号 p. 58-66
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2023 年 4 巻 2 号 p. 58-66
センサーによる橋梁デジタルツインの構築において，重要な長大橋に対して中小径間橋では相対的に高コストになると考えられる．本研究では橋梁に高価なセンサーを設置することなく，車両振動から橋梁振動を推定するDrive-by点検や橋梁スクリーニングに注目する．橋梁上での車両振動(VVoB：Vehicle Vibration on Bridge)は，連続データから抽出する必要があるため，橋梁端部と車両に設置した安価なGPS機器間の相対距離から橋梁上振動と推定されるデータを抽出し，これを学習したAIでその位置推定誤差を補正可能か検証する．本実験では4橋梁(PC3橋，鋼橋1橋)を対象に計測実験を行い，学習したAIの推論結果を分析した．学習が困難であったモデルに対しても，信号分析技術を用いた後処理による正解率改善を確認し，データ蓄積と再学習による橋梁デジタルツイン構築・更新の可能性を，実データを用いた検証により示した．
