2023 年 4 巻 3 号 p. 757-765
本研究は,情動画像で学習した深層学習モデルを用いて,景観画像の評価指標を検討した.情動画像のOASISとNAPSで学習した快・不快の感情価の回帰モデルは高い性能を示し,これを景観の良否の推論に応用することを提案した.電柱を含む/含まない景観画像の感情価を推論し,有電柱区域は不快,無電柱区域は快の感情を引き起こすことを示した.回帰モデルの推論値と既存の景観画像評価手法のフラクタル次元間には相関性がなく,逆に,色彩評価など従来手法で評価困難だった領域が回帰モデルによって評価可能になることが示唆された.これにより,景観評価手法の多様性を拡張する意義のある知見が得られた.