2023 年 4 巻 3 号 p. 924-931
建設業では,直面する担い手不足や長時間労働問題への対応として,生産性向上と働き方改革を目標に,施工のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めている.DXは現場情報をデジタル化するだけでなく,そのデータを高度に利活用し,判断の支援や業務フローの簡素化により実現される.筆者らは,施工のDX実現の手段の一つとして,建設現場の「デジタルツイン」を掲げており,デジタルツインを構成するうえで扱う様々な情報を集約,変換,連携,蓄積,描画を行うデータ基盤の開発に取組んだ.本稿は,その開発内容と活用したユースケースについて報告するものである.