2023 年 4 巻 3 号 p. 969-975
現在,鉄筋コンクリート構造物の老朽化や,技術者の不足・高齢化が問題となっていることから,熟練技術者でなくとも定量的に鉄筋コンクリート構造物を点検できる手法が求められている.本研究では比較的簡便に鉄筋探査や内部空洞探査が可能な電磁波レーダに着目し,電磁波と機械学習を用いて,コンクリート内部の劣化初期に発生する微細なひび割れの有無について検討したものである.検討の結果,電磁波レーダで計測したデータから鉄筋部分のみを切り出した画像を作成し,畳み込みニューラルネットワーク(以下 CNN)に学習・判定させることで幅0.04nnn程度のひび割れの有無を判定できることを示した.