2024 年 5 巻 1 号 p. 291-298
一般に地震災害の規模は最大震度で表現される場合が多いが,被災者の生活に対する影響を考えるにあたっては人口の分布や構成なども踏まえた解釈が必要である.本研究ではこの課題に対応するため,気象庁が公表している推計震度分布と国勢調査メッシュ統計を組み合わせて震度別の人口等を算出する一連の手法を開発し,令和6年能登半島地震を対象に実際に適用した.その結果広い範囲で生じた大規模地震の影響を定量的に分析することができ,地震の影響範囲やその偏りについて定量的かつ網羅的な把握を行うことができるようになった.またメッシュ統計の活用により少ない計算量で様々なデータ(属性別など)を容易に分析可能となり,発災直後から迅速な活用が可能な手法とすることができた.