2024 年 5 巻 1 号 p. 77-83
近年,国内ではウォーカブルな街路空間の形成に向けた取組が進んでいる.その取組では,街路空間の利用者の行動について,調査・把握することが重要となる.しかし,それらの作業を人力で実施することは,時間・コストの両面で負担が大きい.そこで本研究では,作業の効率化を目的とし,AI技術の一種である深層学習(Deep Learning)による,人間の行動検知技術の研究開発を進めている.本稿では,街路空間を撮影したカメラ画像を対象に,国土交通省が規定するガイドラインに記載の各種行動を検知するモデルを開発し,実街路空間の利用状況を定量的に把握できることを示した.