2024 年 5 巻 3 号 p. 849-856
交通流状態の把握には車両感知器による観測データが主に用いられているが,一般道路における車両感知器の設置は主要な交差点であり,車両の走行に関する情報の取得が困難である.本研究では,地方部にも存在し,また定時刻かつ定路線で安定した観測が可能なバスプローブデータを用いて道路ネットワークの交通流状態の観測を行い,交通流状態の把握への利用可能性を示す.本稿では,車両感知器MFDとバスプローブMFDを比較した.その結果,交通渋滞の発生する平日においてバスプローブデータを用いて交通流解析の可能性を示すことができた.