2024 年 5 巻 4 号 p. 39-46
鋼橋メーカーのIHIインフラシステムにおいて,BIM/CIMの主な活用範囲は施工(着手前~完成時)である.現状の鋼橋新設工事におけるデータ提供形態では,設計から提供されたデータを工場のシステムでは読み込めない.これを改善するために業界で進めているデータ連携の取組の試行工事でデータ連携の効果や課題を検証した.特にデータ連携の効果が最も期待される原寸工程を対象にデータ活用の有効性を検証した.主に効果を発揮したのは3Dモデルの早期化による干渉チェックの自動化であった.原寸工程の工数削減にはまだ効果が低かったが,期待される工数削減を実現するための課題は判明した.また,維持管理での活用も始めている.長大橋の維持管理では,活用できるモデルや属性情報のあり方を検討している.点検にフォーカスした場合,変状位置の特定や変状分布の把握が有効と考えている.ただ,上流のモデルをそのまま活用するには課題があり,解決に向けて試行錯誤が続いている状況である.