2025 年 6 巻 1 号 p. 117-123
一般に,道路冠水の対応では,30分前に冠水の予測が可能であれば,必要な対応が可能であると言われている.そのためには,30分先の降雨情報の精度向上が必要である.本研究では,マルチパラメーター・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)を活用し,過去の道路冠水が発生した事例から道路冠水予測モデルを構築・検証し,その結果を踏まえて,オンラインによる観測データの圧縮・復元技術を適用した道路冠水予測の実証実験を行った.今後は,実証実験で明らかとなった改善点を踏まえて,道路冠水前の早期行動による対策の円滑化に寄与することを目指す.