2025 年 6 巻 1 号 p. 369-373
浸水が発生する可能性が高く,土地利用の大半が農地で小規模な水路が多い農村地域の特徴に対応し,複数地点における水位の一元的な表示と,リアルタイムで行う水理解析の表示に対応したアプリケーションを構築した.3D版のGISをビューアとして利用し,一般的なブラウザによって閲覧と操作を行うことができる.地物を3Dモデルで再現しており,水路の水位や浸水した場合の水深も3Dモデルで再現する.現地で観測した水位をほぼリアルタイムで表示し,水路を超える水位が観測された場合は浸水範囲とその水深を表示することができる.構築したアプリケーションを佐賀市川副町の低平地に適用し,2024年8月の台風10号による浸水の状況を再現することができた.