AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
老朽化橋梁の集約・撤去に関するEBPMの観点からの一考察
原田 紹臣貝戸 清之
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 6 巻 1 号 p. 357-368

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抄録

厳しい財政状況の下,道路橋の老朽化対策の一つとしての集約・撤去が,地域インフラ群再生に向けた長期的な視点において有効な手段の一つとして期待されている.その際,EBPM(Evidence Based Policy Making:証拠に基づく政策立案)の観点からの住民や利用者の理解が重要であると考えられる.そこで,住民等の視点に配慮した老朽化橋梁の効果的な集約・撤去に向けて,既往のアンケート調査結果において回答されたインフラの維持管理に関する要望等に対して,多変量解析やChatGPTを活用した分析により,現在の課題や今後の方向性等について考察した.分析結果によると,住民の属性や居住環境等の違いがこれらの課題の認識や要望に影響を与えることが示唆された.さらに,集約・撤去時における代替橋梁との位置関係(代替橋梁との距離)に関して,目安との一つとなる関係式について提案した.

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