2025 年 6 巻 3 号 p. 338-347
近年,橋梁の老朽化が進行する中で,点検作業の効率化が求められている.本研究では,福島県の道路橋点検結果の状況写真を元にしたトレーニングデータを用いて,CNNによる腐食検出器となる学習モデルを構築した.本研究においては,2地区のトレーニングデータを統合し,画像の輝度変化に着目した前処理を適用した上で学習を行った.現地調査結果に基づくテストデータを用いた評価の結果,腐食,塗膜変状,判定対象外の各クラスにおいて異なる前処理が好適であり,腐食,塗膜変状,判定対象外にはそれぞれコントラスト低減,ヒストグラム平坦化,コントラスト強調を施したトレーニングデータを用いて学習したモデルを構築することにより,本論文で検討した範囲においては分類精度を最大限に高めることができることが判明した.