2026 年 7 巻 1 号 p. 279-288
本研究では,地震後の橋梁状態把握を目的として,実橋梁を対象とした IoT 映像記録モニタリングシステムの基礎検討を行った.対象橋梁は,供用後 21 年が経過した RC 床版を有する鋼 2 径間連続鈑桁橋であり,積層ゴム支承の挙動把握を主眼とした.シングルボードコンピュータである Raspberry Pi にカメラモジュールおよびMEMS 加速度センサを接続し,独立電源による自立型 IoT システムを構築した.加速度データが設定した閾値を超えた場合に映像記録を自動開始し,クラウドサービスへアップロードする仕組みを実装し,約 2 カ月間の連続運用を実施した.その結果,実橋梁環境下において振動検知から 2 秒以内に映像記録を開始できる高い即時性を確認した.一方で,交通振動や電源・通信条件がシステム稼働率に影響することが明らかとなった.