2026 年 7 巻 2 号 p. 14-22
迅速かつ信頼性の高い地震後被害評価は,災害対応,復旧計画,レジリエントな再建を支える基盤となる.近年,人工知能(AI)および機械学習の発展により,地上写真,UAV 画像,衛星リモートセンシングデータ,構造応答データなどの多様な情報源を統合した自動被害検出・分類が可能となってきた.一方で,実務適用においては,解釈性の欠如,信頼性の確保,データ偏在,意思決定プロセスとの統合不足といった課題が依然として存在する.本研究は,地震後被害調査におけるAI 活用について、工学的視点およびプロジェクトマネジメント的視点の両面から整理・分類し,解釈可能AI の役割に着目して考察する.本論は,説明可能性・信頼性を備えた次世代のAI 駆動型地震後被害評価・意思決定支援システム構築の理論基盤を提供するものである.