2026 年 7 巻 2 号 p. 279-286
港湾土木請負工事積算基準は,現場条件の整理,施工方式の選択,必要な算定条件の確認を通じて妥当な値に至る判断手順を含む実務文書である.設計段階で必要な日当たり施工量の決定は,経験の浅い技術者には,どの施工ルートに進み,どの条件がそろえば値を確定できるのか分かりにくく,条件不足のまま値を採用する危険がある.本研究では,裏込材投入を対象に,施工方式確定,Q 式選定,係数確定,能力値選択,最終値算出を段階的に行う判断支援システムを構築した.各段階でproceed,ask,stop,candidateを返すことで,不足条件時の停止と確認要求を明示的に扱い,中間値と最終値を区別する構成とした.評価の結果,条件不足時の停止,上流判断の下流伝播,中間値と最終値の区別,および最終値の算出を確認した.