2026 年 7 巻 2 号 p. 69-80
遠隔操縦油圧ショベルは,通信遅延や身体感覚の欠如により傾斜地での転倒リスクが高い.本研究では,高速シミュレータ Genesis上に傾斜地形および障害物環境を構築し,内部状態と LiDAR 点群から生成した BEV(Bird’s Eye View) 画像を統合したActor-Critic 方策を構成し,PPO(Proximal Policy Optimization) により学習した.傾斜角を一定速度で 45°まで増加させ,到達後 10 s 維持する条件で平均をとった.その結果,障害物なしの環境では平均 850 ステップ(17 s)の姿勢維持を達成し,障害物ありの環境では,最大エピソード長 1000 ステップ(20 s)付近まで転倒を回避できた.さらに,知識蒸留により両方策を単一方策に統合し,損失の収束を確認した.