2023 年 2 巻 1 号 p. 197-203
日本の橋梁は70万橋を上回り,その多くが高度成長期に集中して建設されたことから,今後建設後50年を超える橋梁が増加傾向になる.地方の橋梁は単径間の橋長が短い形式が多く,また立地条件は小規模な河川や農業用水を渡河し,軟弱地盤上に位置している.このため,橋台背面の沈下による段差より通行車両からの衝撃が橋梁の劣化原因になると考えられる.これより,短時間で施工が可能で,耐久性の高い段差修正工法の開発を目的とし,伸縮装置付近に段差が生じている橋梁にて試験施工を実施した.さらに補修効果の確認として,施工前後にて試験車両を用いて騒音および振動を測定し検証を行った.